渋谷駅前のんべい横丁酒処「水車」
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第13回 二十歳の家出その1
 昭和24年の8月、私は家を出ました。
 ちょうど二十歳のときでした。

 その頃、PX(米兵向けのお店)に勤めたくて、洋裁学校や英語の学校に通っていました。
 PXの職員は、当時花形の職業で女性たちの憧れでした。 定職について豊かな生活を送りたいという思いや、物が何もない時代でしたから、タバコやチョコレートなど何でも揃っているPXはそれはもう夢のような場所でした。


 洋裁学校の帰り道、友人と池袋へ洋裁道具を買いに行ったときのことでした。途中で友人の知人と知り合いました。東京中探してもこんな人はいないだろう、というような背が高くて素敵な雰囲気の好男子でした。
私たちは再会を約束しました。

 昔は携帯電話はもちろん家に電話もなかった時代ですから、次に会う日はお互い約束するしかありませんでした。
 再会のとき、池袋の公園に腰掛けて、時間が経つのも忘れてお喋りをしました。 日が暮れて、最終電車にも乗り遅れ、当時はタクシーなどなく人力車しかなかったので困りました。

 旅館しか泊まる所がなく、一夜を過ごしましたが、貞操はお互いに守りました。いくつかの甘い恋もしましたが、このときはちょっと深くてプラトニックな恋でした。

 父や伯母は一晩帰って来なかったことで、私を責めました。 毎日毎晩責められるのが辛く、やむなく事情は何も言わずに家出して、その後すぐに勘当されました。


 夕方になると、どこかで秋刀魚の匂いがしてきて、帰りたくも帰れなく、どのくらい泣いたかしれませんでした。
 志を立てて、出世するまでは帰れないと思っていました。
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